ここでは、Windows10のコマンドプロンプトやバッチファイルで使用できるATTRIBコマンドについて紹介します。
目次
ATTRIBコマンド
ATTRIBコマンドを使用すると、ファイルやフォルダー(ディレクトリ)の属性を表示または変更することができます。
ATTRIBコマンドのスイッチとオプションを省略すると、属性が設定されているファイルやフォルダーを一覧表示します。
ATTRIBコマンドは、Attrib.exeのコマンドとして実装されています。
ATTRIBコマンドの構文
ATTRIBコマンドの属性リスト
属性リストには、次の値が指定できます。
属性リストでは「+」(プラス)または「-」(マイナス)と組み合わせて、属性を表す文字を指定します。
属性リストに指定できる属性一覧
属性リストに指定できる属性には一のものがあります。
属性 | 説明 |
---|---|
+ | 属性を設定します。 |
– | 属性を解除します。 |
R | 読み取り専用ファイル属性。 |
A | アーカイブファイル属性。 |
S | システムファイル属性。 |
H | 隠しファイル属性。 |
O | オフライン属性。 |
I | 非インデックス対象ファイル属性。 |
X | スクラブ ファイルなし属性。 |
V | 整合性属性。 |
P | 固定属性。 |
U | 固定解除属性。 |
B | SMR BLOB 属性。 |
アーカイブ属性
ファイルまたはフォルダーのプロパティダイアログボックスにある「詳細設定」ボタンをクリックすると起動する「属性の詳細」ダイアログボックスの「ファイルをアーカイブ可能にする」のオプションに相当します。
隠しファイル属性
ファイルまたはフォルダーのプロパティダイアログボックスにある「隠しファイル」のオプションに相当します。
非インデックス対象ファイル属性
ファイルまたはフォルダーのプロパティダイアログボックスにある「詳細設定」ボタンをクリックすると起動する「属性の詳細」ダイアログボックスの「このファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデクスを付ける」のオプションに相当します。
ATTRIBコマンドの[ドライブ:][パス][ファイル名]
操作対象のファイルまたはフォルダーを絶対パスまたは相対パスで指定します。
ファイル名にはワイルドカードの「*」「?」が使用できます。
「[ドライブ:][パス][ファイル名]」を省略するとかカレントフォルダーに対してコマンドが実行されます。
ATTRIBコマンドの/Sスイッチ
/Sスイッチは、カレントフォルダー(現在のフォルダー)とすべてのサブフォルダーにある、条件に一致するファイルを操作対象にします。
ATTRIBコマンドの/Dスイッチ
/Dスイッチは、/Sスイッチと併用して使用します。
/Dスイッチを指定することで、ファイルに加えてフォルダーも操作対象になります。
ATTRIBコマンドの/Lスイッチ
シンボリックリンクのターゲットではなく、シンボリックリンク自体を操作対象にします。
ATTRIBコマンドの実行例
以下にATTRIBコマンドの実行例をいくつか示します。
実行例1
以下の例では、拡張子が「*.ini」のファイルのすべてにシステムファイル属性と隠しファイル属性を設定します。
1 |
ATTRIB +S +H *.ini |
実行例2
以下の例では、拡張子が「*.dat」のファイルのすべてでアーカイブ属性を解除します。
1 |
ATTRIB -A *.dat |
実行例3
以下の例では、カレントフォルダー(C:\JOHOBASE)内のファイル属性を一覧で表示します。
1 2 3 4 5 6 |
C:\JOHOBASE>ATTRIB A R C:\JOHOBASE\イメージ.jpg A C:\JOHOBASE\テキスト.txt A C:\JOHOBASE\ワークシート.xlsx A C:\JOHOBASE\文書.docx A SH C:\JOHOBASE\隠しファイル.ini |
フォルダーへの読み取り専用属性の設定について
読み取り専用属性は、ファイルとフォルダーの両方に設定できますが、フォルダーには読み取り専用属性の効果が有効にはなりません。