ここでは、Windows10のコマンドプロンプトやバッチファイルで使用できるCD / CHDIRコマンドについて紹介します。
目次
CD / CHDIRコマンド
CDコマンドまたはCHDIRコマンドを使用すると、カレントフォルダー(ディレクトリ)を移動することができます。(カレントフォルダー = 現在のフォルダー)
CD / CHDIRコマンドは、Cmd.exeの内部コマンドとして実装されています。
CD / CHDIRコマンドの構文
CD [..]
CHDIR [/D] [ドライブ:][パス]
CHDIR [..]
CD / CHDIRコマンドの/Dスイッチ
/Dスイッチは、カレントドライブ(現在のドライブ)と異なるドライブ内のフォルダーにカレントフォルダーを移動する際に指定します。
例えば現在のドライブが「C:\」の時に/Dスイッチを指定することで、「D:\」や「E:\」ドライブにあるフォルダーに移動することができます。
/Dスイッチを指定しない場合は、カレントドライブ内だけでカレントフォルダーを移動することができます。
CD / CHDIRコマンドの[ドライブ:][パス]
移動先のフォルダーを絶対パスまたは相対パスで指定します。
相対パスを使用した場合は次のようにピリオド(.)を使ってパスを記述することができます。
- 「. 」・・・ カレントフォルダー
- 「.. 」・・・ 親フォルダー(1つ上の階層のフォルダー)
フォルダー名に「C:\Program Files」などのようにスペースを含む場合でも、CD / CHDIRコマンドはスペースを区切り文字として扱わないため、スペースを含むフォルダー名であってもダブルクォート(”)で囲む必要はありません。(ダブルクォート(”)で囲っても問題ありません。)
例えば、Cドライブにある「Program Files」フォルダーに移動する場合には、CD / CHDIRコマンドに指定するフォルダー名に「C:\Program Files」と「”C:\Program Files”」のどちらを指定しても「C:\Program Files」フォルダーに移動します。
指定したフォルダー名と実際のフォルダー名の大文字と小文字が異なっていても、実際のフォルダー名に合わせて自動で調整されます。ただし「C:\」などのドライブ名の場合は、ドライブ文字に指定した大文字と小文字は指定したままの状態になります。
CD / CHDIRコマンドの実行例
以下にCD / CHDIRコマンドの実行例をいくつか示します。
ここではCDコマンド使用しますが、CHDIRコマンドを使用しても同じ結果を得ることができます。
実行例1
以下の例では、カレントフォルダーが「C:\Command\Test」の時に2つ上の階層のフォルダー「C:\」に移動します。
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C:\Command\Test>CD ../../ C:\> |
実行例2
以下の例では、/Dスイッチを指定して「E:\Data」フォルダーに移動します。
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C:\>CD /D E:\Example E:\Example> |
実行例3
以下の例では、カレントフォルダーを環境変数%Appdata%が示すフォルダー(C:\Users\ログインユーザー\AppData\Roaming)に移動します。
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C:\>CD %Appdata% C:\Users\johobase\AppData\Roaming> |