Windows自体やWindowsで動作する多くのアプリケーションでは、GUIが採用されているので、マウスを使った操作を行うことがほとんどです。
最近ではタブレットPCの登場により、タッチ操作を行えるアプリケーションも増えてきました。
普段はマウス操作やタッチ操作で操作を行うことが多いWindowsですが、コマンド(テキストによる命令)を使って操作した方が速い場合や便利な場合があります。
そこで今回は、Windowsを使用していれば必ずと言っていいほど行うシャットダウンと再起動を行うWindowsコマンドについて紹介します。
GUIとは「Graphical User Interface: グラフィカル・ユーザ・インターフェース」の略で、グラフィックをベースにした操作体系を持つUI(User Interface: ユーザー・インターフェース)です。
画面に表示されている「デスクトップ」「ウィンドウ」「ボタン」「ボックス」「メニュー」「リスト」などのグラフィックをマウスやタッチを使用することで、直感的に操作することができます。
GUIに対して文字を入力して命令を与えることでPCを操作するUIのことをCUI(Character User Interface: キャラクター・ユーザ・インターフェース)と言います。
Windowsコマンドを実行するアプリケーションは、このCUIに相当します。
目次
シャットダウン・再起動をするshutdownコマンド
Windowsをシャットダウン、または再起動する際には「shutdown」というコマンドを使います。
shutdownコマンドの構文
shutdownコマンドは以下の構文で使用します。
1 |
shutdown [/i | /l | /s | /sg | /r | /g | /a | /p | /h | /e | /o] [/hybrid] [/soft] [/fw] [/f] [/m \\コンピューター][/t xxx][/d [p|u:]xx:yy [/c "コメント"]] |
例えば
1 |
shutdown /s /f /t0 |
のように記述します。
ここでは、「/s」「/f」「/t xxx」の3つのオプション引数を指定しています。
shutdownコマンドのオプション引数
shutdownコマンドには、さまざまなオプション引数を指定することができます。
以下にオプション引数の一覧を掲載しておきます。
オプション引数 | 説明 |
---|---|
/? | ヘルプを表示します。オプションを入力しないのと同じです。 |
/i | グラフィック ユーザー インターフェイス (GUI) を表示します。 このオプションは最初に指定する必要があります。 |
/l | ログオフします。/m または /d オプションとは併用できません。 |
/s | コンピューターをシャットダウンします。 |
/sg | コンピューターをシャットダウンします。 次回の起動時、自動再起動サインオンが有効になっている場合は、前回の対話ユーザー自動的にサインインしてロックします。 サインイン後、登録されているアプリケーションを再起動します。 |
/r | コンピューターを完全にシャットダウンして再起動します。 |
/g | コンピューターを完全にシャットダウンして再起動します。 システムの再起動後、自動再起動サインオンが有効になっている場合は、前回の対話ユーザーで自動的にサインインしてロックします。 サインイン後、登録されているアプリケーションを再起動します。 |
/a | システムのシャットダウンを中止します。 これは、タイムアウト期間にのみ使用できます。 /fw と共に使用して、保留されているファームウェアでの起動をすべてクリアします。 |
/p | タイムアウトまたは警告なしでローカル コンピューターの電源を切ります。 /d および /f オプションと併用できます。 |
/h | ローカル コンピューターを休止状態にします。 /f オプションと併用できます。 |
/hybrid | コンピューターのシャットダウンを実行し、高速スタートアップの準備をします。 /s オプションと併用してください。 |
/fw | シャットダウン オプションと共に使用し、次回は以下で起動します。 ファームウェアのユーザー インターフェイス。 |
/e | コンピューターの予期しないシャットダウンの理由を記録します。 |
/o | 詳細ブート オプション メニューに移動し、コンピューターを再起動します。 /r オプションと併用してください。 |
/m \\コンピューター | 対象となるコンピューターを指定します。 |
/t xxx | シャットダウンまでのタイムアウト期間を xxx 秒に設定します。 有効範囲は 0 から 315360000 (10 年) までで、既定値は 30 です。 タイムアウト期間が 0 より大きい場合、/f パラメーターが暗黙的に指定されます。 |
/c “コメント” | 再起動またはシャットダウンの理由にコメントを付けます。 最大 512 文字まで入力できます。 |
/f | ユーザーに警告せずに実行中のアプリケーションを強制終了します。 /t パラメーターに 0 より大きい値が指定された場合、/t パラメーターに指定されます。 |
/d [p|u:]xx:yy | 再起動またはシャットダウンの理由を指定します。 p は再起動またはシャットダウンが計画されていることを示します。 u は理由がユーザーにより定義されることを示します。 p と u のどちらも指定されていない場合は、再起動または計画されていません。 xx は主因の番号です (256 未満の正の整数)。 yy は副因の番号です (65536 未満の正の整数)。 |
shutdownコマンドのオプションのヘルプを表示する
上記のオプション引数の一覧は、shutdownコマンドのヘルプで確認することができます。
コマンドプロンプトやPowerShellに「shutdown」と入力して実行することで表示されます。
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shutdown |
shutdownコマンドのオプション引数について調べたいときに便利です。
shutdownコマンドの使用例
shutdownコマンドでWindowsをシャットダウンする
shutdownコマンドでWindowsをシャットダウンする場合には「/s」オプションを指定します。
1 |
shutdown /s |
オプションを指定せずにシャットダウンします。
「/t」オプションを指定しない場合は、デフォルト(既定値)で1分以内にシャットダウンが実行されます。
1 |
shutdown /s /t 0 |
「/t」オプションに「0」を指定することで、コマンドを実行してすぐにシャットダウンが行われます。
「/t 0」で0秒後に(時間がゼロで)shutdownコマンドが実行されます。
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shutdown /s /f /t 0 |
上記の例では「/f」オプションを指定して、実行中のアプリケーションを強制終了してシャットダウンしています。
shutdownコマンドでWindowsを再起動する
shutdownコマンドでWindowsを再起動する場合には「/r」オプションを指定します。
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shutdown /r /f /t 0 |
shutdownコマンドでWindowsをログオフする
shutdownコマンドでWindowsをログオンする場合には「/l」オプションを指定します。
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shutdown /l /f /t 0 |