ここでは、Windows10のコマンドプロンプトやバッチファイルで使用できるDEL / ERASEコマンドについて紹介します。
目次
DEL / ERASEコマンド
DELコマンドまたはERASEコマンドを使用すると、条件に一致するファイルを削除することができます。
DEL / ERASEコマンドでは、フォルダーの削除はできません。フォルダーを削除する場合はRDコマンドを使用します。
DEL / ERASEコマンドは、Cmd.exeの内部コマンドとして実装されています。
DEL / ERASEコマンドの構文
ERASE [/P] [/F] [/S] [/Q] [/A[[:]属性]] 名前
DEL / ERASEコマンドの名前(ファイル名、フォルダー名)
名前には、削除するファイル名を指定します。
ファイル名にはワイルドカードの「*」「?」を使用することできます。
名前にフォルダー名を指定した場合は、フォルダー内のすべてのファイルを削除します。ただしフォルダーは削除されません。
DEL / ERASEコマンドのスイッチ
DEL / ERASEコマンドで使用できるスイッチには以下のものがあります。
スイッチ | 説明 |
---|---|
/P | ファイルを削除する前に確認プロンプト(メッセージ)を表示します。 削除対象にフォルダー名を指定した場合は、既定で確認プロンプトを表示します。 |
/F | 読み取り専用属性が設定されたファイルを強制的に削除します。 |
/S | 指定したフォルダーとすべてのサブフォルダーからファイル名に一致するファイルを削除します。 例えば、「C:\Data\abc.txt」を削除対象のファイルとして指定すると、「C:\Data」フォルダーと「C:\Data」フォルダーのサブフォルダーからファイル名が「abc.txt」に一致するファイルを削除します。 |
/Q | 削除するファイル名にワイルドカードを使用した場合に、削除前の確認プロンプト(メッセージ)を表示しません。 |
/A | 指定した属性に一致するファイルが削除されます。 属性を指定しない場合はすべてのファイルが削除されます。 /Aに続けて属性を表す文字を指定します。 属性 R: 読み取り専用 S: システム ファイル H: 隠しファイル A: アーカイブ I: 非インデックス対象ファイル L: 再解析ポイント O: オフライン ファイル -: その属性以外 /Aスイッチと属性の間にはコロン(:)を記述することも、省略することもできます。 |
DEL / ERASEコマンドの実行例
以下にDEL / ERASEコマンドの実行例をいくつか示します。
実行例1
以下の例では、カレントフォルダー(現在のフォルダー)にあるファイルの「example1.txt」を削除します。
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C:\Work\JOHOBASE>DEL example1.txt |
実行例2
以下の例では、カレントフォルダーにある拡張子が「.txt」のファイルを確認しながらすべて削除します。
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C:\Data\Text>DEL /P /S *.txt C:\Data\Text\text1.txt を削除しますか (Y/N)? y 削除したファイル - C:\Data\Text\text1.txt C:\Data\Text\text2.txt を削除しますか (Y/N)? y 削除したファイル - C:\Data\Text\text2.txt C:\Data\Text\text3.txt を削除しますか (Y/N)? y 削除したファイル - C:\Data\Text\text3.txt C:\Data\Text\text4.txt を削除しますか (Y/N)? y 削除したファイル - C:\Data\Text\text4.txt C:\Data\Text\Sub\text5.txt を削除しますか (Y/N)? y 削除したファイル - C:\Data\Text\Sub\text5.txt C:\Data\Text\Sub\text6.txt を削除しますか (Y/N)? y 削除したファイル - C:\Data\Text\Sub\text6.txt |
上記のコマンドでは、カレントディレクトリにある4つのファイルとサブフォルダーの「Sub」にある2つのファイルが削除されます。
実行例3
以下の例では、「E:\Work」フォルダーにある読み取り専用、隠しファイル、システムファイルの3つの属性が設定されているファイルをすべて削除します。
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C:\Data\JB\Sub>DEL E:\Work\*.* E:\Work\*.*、よろしいですか (Y/N)? y |
コマンド拡張機能が有効な場合の動作
Cmd.exeのコマンド拡張機能が有効な場合は、DEL / ERASEコマンドの動作は次のように変更されます。
/Sスイッチの表示形式が逆になります。
/Sスイッチを指定した場合、見つからなかったファイル名ではなく削除されたファイル名だけが表示されるようになります。